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首里散歩 Vol.304 憧れの場所から約束の場所に

フットワークが風船のように軽い友達がいる。
月1回ほど会って食事をする友達に、私が「今度沖縄行くねん!人生初!」と報告すると「えーっ!良いな!」と羨む声が返ってくる。「行ったことあるんやんな?おすすめのお店とか教えて〜」と、沖縄トークで盛り上がったのだった。

それから5日後。
「おきなわ〜!」の一言と、空港の写真が送られてきた。
「2連休あったし沖縄は梅雨明けしたから来ちゃった!」と続く。なんと友達は、弾丸沖縄1人旅を決行していた。

「首里城からおもろまち駅まで歩いてる」「良い天気!」と、私をSNS代わりにリアルタイムで送られてくる沢山の写真。梅雨明けの澄んだ空気が伝わってくる景色に、私の旅行熱も高まったのだった。

そして先日。
次に会う時はお互い旅行の想い出話でいっぱいになるだろうな、という予想を裏切ることなく沖縄トーク開始!

行った場所、行ってほしい場所、美味しかった物、綺麗な景色…。
2人とも同じお店で食事していたことが判明して「ここ美味しかったな〜!」と想い出話に花が咲く。
写真を見せ合いながらずっと話していた。

「あ、お土産あんねん!」と私が取り出したのは2つのピアス。

国際通りのアクセサリーショップで自分用に見ていたところ、色違いが目に入って友達の顔が浮かび、「お土産にしよう!」と購入したものだ。

「可愛い!!ありがとう〜!」
大きな声で喜んでくれた友達。言動が被ったり、同じ服を持っていたり、意図せずお揃いが集まる私達。私の選ぶピアスならきっと友達も好きだろう、という自信があった。

喜んでもらえて良かった、と思っていると
「せいちゃん、これ片方ずつ交換しよ!」と一言。
「するー!めっちゃ良いアイデア!」と次は私が大きな声を出してしまった。

交換したピアスを見て「学生の時でもこんなんしたことないかも」と2人して笑う。そして「これ着けて一緒に沖縄行こう!ウミカジテラスでご飯食べて海沿い散歩して、次の日はアメリカンヴィレッジ行って…」と、行きたい場所を羅列していく。

憧れの場所から約束の場所になった沖縄。
まだ日程も何も決まっていないのに観光プランを考え始めた友達を見て「このフットワークの軽さなら早めに実現しそうだなぁ」と、つい吹き出した私だった。

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