「おかあさーん、おなかすいちゃったな〜」
そんな子どもたちの声が聞こえ、気が付けば正午を回っている。なんてことは、沖縄観光ではしばしば。
ランチタイムとおやつタイムの間で、ランチメニューに悩まされる私。
それでも出来ることなら「沖縄ならでは」のメニューを選びたい私は、子供連れでも気軽に利用しやすい「沖縄ならでは」のお店を探す。やっぱり子供たちの大好きな沖縄そば屋さんか、「A&W」かなー。
行き先へ向かうの途中、目と鼻の先で見つけたA&W牧港店に立ち寄ることに――。
A&Wは、国内で沖縄県にしかない「エンダー」の愛称で知られているファーストフード店。
アメリカンダイナー風の店内と大看板。

まるで海外のような雰囲気で、アーティストのMV(ミュージックビデオ)のロケ地でもある牧港店は、観光客や若い世代の人気スポットになっている。
バラエティ豊かなバーガーに、子供たちにあっという間に食べられてしまうカーリーフライ。店舗限定のチャビーチキンも欠かせない。

そんな豊富な人気メニューの中で、A&Wの特徴は、何と言っても「ルートビア」だろう。
セイヨウタンポポやリコリスなど約14種以上のハーブがブレンドされており、創業者のロイ・アレン氏が病気の友人を想い開発したのがルートビアであり、A&Wの始まりでもあるそう。

賑やかな店内でようやく席を見つけ、ほっとひと息。
メニューを眺めながら家族会議をしていると、エンダーのマスコットであるルーティ(グレートルートベア)が描かれたリーフレットに目がとまる。
「『水曜日はルートビアフロートデー』?」
ルートビアを注文すると、水曜日限定でフロートをのせてくれるそう。
その日は偶然にも水曜日――。
「ルートビアが苦手な方は、是非試してみて下さい!」のスタッフさんの声を、素直に受け入れチャレンジしてみることにした。
子供たちは、食後のデザート代わりにフロートを。
私は、そのフロートが溶け出したルートビアを――。

フロートと混ざり合って、マイルドなバニラ風味のルートビアは、あっという間に底をつき、そして…おかわりまでいただく。
独特な風味から好き嫌いが分かれるルートビア。
その湿布のような香りになかなか馴染めず、私はどちらかと言えば、後者であったが――。
まるでフロートの魔法にかかったかのように、苦手であったことも忘れ、瞬く間に心奪われてしまった。
かつて一人の女性が、店内でルートビアのジョッキ片手に読書する様子に、何だかクールだなぁと密かに憧れを抱いていたけれど、
「私もまた少し『うちなーんちゅ』に近づけたかな。」
そんな気がして、ルートビアを飲みながら喜びを噛み締めた。
ライター
YUKAHA