琉球黒檀。
はて、この格式高そうな名前をした植物は、どんな木なのだろう。
ふと気になって調べてみると、沖縄では「クルチ」と呼ばれ、三線の棹に使われる木だという。
年輪には、墨を流したような水墨画の模様。
硬く、ゆっくりと育つその木は、木材としても高価で、沖縄の伝統とともに生きてきた存在らしい。


なるほど。
長い時間をかけて沖縄の太陽に愛され、人と共に生き、その歴史を見守ってきた木なのだな。
私も、日々の暮らしの中でこの木を見かけることがある。
その佇まいや葉の艶からは、なぜか不思議な生命力を感じる。
まるでパワースポットのように、私たちが生き抜くために必要な力を、静かに分け与えてくれているような気がするのだ。
この木は、どうしてこんなにもやさしいのだろう。
それはきっと、沖縄の自然や人々のやさしさに包まれて育ってきたからだと思う。
私自身、沖縄に移住してからまだ日は浅いけれど、それでもこの土地の自然と人のやさしさに、生かされていることを、事あるごとに感じている。
家族と離れ、働いていた会社も辞めて、沖縄で暮らすと決めたのは自分だった。
新しい生活を楽しみにしていたけれど、それでも自分に自信が持てなくて、最初は不安でいっぱい。
「選んだ道を正解にしなくちゃ」と、肩に力を入れて過ごしていた。
そんな中、飲み屋で出会った、慣れない環境での生活を心配してくれるおじい。
会社の先輩たちが、愛を持ってその仕事と向き合う姿。
出会う人たち全員が、この島のために、という気持ちを持っているし、島と人が育んだ大きなやさしさのかけらを、何もお返しできそうにない私に、惜しみなく分けてくれるのだ。
日々の些細な出来事だったが、そんなやさしさに触れるたび、少しずつ心がほどけていった。

太陽が輝き、爽やかな風が吹く。
澄んだ海の近くで、琉球黒檀が人々の生活を静かに見守っている。
うんと長く生きているこの木を見ていると、長い時間を超えて育まれた大きなやさしさが、私を包んでくれるような気持ちになる。
そのやさしさに気がつく心の余裕を持てるようになったとき、私は「ひとりで生きているわけじゃない」と思えた。
今思えば、これほど愛にあふれた土地で、私はまだ、ひとりで生きていくつもりだったのかと、ちょっと呆れてしまう(笑)。自分の人生を進めていくのは自分だけれど、その私を生かしているのは、私ではないのだなあ。
“やさしさを分かち合うこと。”
それは、シンプルでありながら、生きていく理由になり得るほど、意味のあることなのだと、この木は教えてくれている。
幸せの定義がひとつではなくなってきているこの時代。
私たちは、目まぐるしい日々の中で、大切にしたかったものを置き去りにしてはいないだろうか。
自分が愛されるために生まれてきたこと。
そして、自分もまた、人に愛を分け与えられる存在であることを、忘れてはいないだろうか。
「香りひろがる。記憶よみがえる。」
私も、ときには琉球黒檀(クルチ)のような人として。
やさしさに触れたとき、思い出される人でありたい。
それは、人が生きていく理由になると思うから。
首里石鹸 湯本さき
愛されるために生まれたことを思い出させてくれる。
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