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首里散歩 Vol.378 まだ見ぬ色の景色


このたびの九州地方の豪雨により被害を受けられている皆さまに、
心よりお見舞い申し上げます。

皆さまの安全と、一日も早い復旧をお祈りしております。



夏休みに入って、いつもの日常とは少し違う行動が、新しい世界を見せてくれている。

世間の夏休みのウキウキ感との温度差を寂しく感じつつも気候が安定しない時期。喘息持ちの息子には、体調を整えることが最優先となる。

やっと晴れ間が続いたかな?と思った頃、息子が、

「友達に朝焼けを見ながら走ろうと誘われたから行きたい」と言う。

これまでにない遊び方に成長を感じると共に、喘息も落ち着いてきたところだったので、なんとか叶えてあげたい気持ちが湧いてくる。

友達との待ち合わせの時間。想像よりも真っ暗な空だったので、息子達を出発地点まで車で送ることになった。

空が少しずつ明るくなってきた。

役目を終えて一人帰る前に、駐車場でしばらく空を眺めていた。さらに、朝が近づいた空の写真をパチリ。

朝焼けの中、がむしゃらに走って疲れ果てたという息子の撮った写真は、朝焼けがさらに広がっていた。

これから、どんどん新しい世界を広げていく息子の背中を見た気がして、これからが楽しみになった。

・・・

そして、今年の夏も、母のもとに三姉妹が揃うことになった。

最初は「無理しなくてもいいのよ」なんて言っていた母が、姉と妹が沖縄に来られると聞いた途端に、思いがけない表情の後、とても嬉しそうにしている。

それぞれ仕事や子育てに忙しくしているので、なかなか集まるのは難しいと考えていたのは少し前までの話だ。

東京から来る妹は一年ぶり、ロンドンから来る姉は四ヶ月ぶりの再会で、家族から離れて、単身で沖縄にやってきた。

毎日オンラインではやりとりしているけれど、母と三姉妹が目の前に集まると、幼い頃の記憶の続きが、突然また動き始めたような感じがして、“ 嬉しい笑顔 ”、“ ちょっといたずらな笑顔 ”、“ 穏やかに癒されている笑顔 ”、みんな変わらない。

息子も少し離れたところから、そんな私たちを眺めている。

それぞれが自分らしく。

これからの時間を大切にしていこう。

今年の夏も母と三姉妹で、まだ見ぬ色の景色を、探しに行きたいと思っている。

ライター
首里石鹸 白鳥恵子