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首里散歩 Vol.376 旗頭が舞う夏の道ジュネ―

夏休みが始まりニュースなどで各地のお祭りも取り上げられる季節。

地元でも、毎年恒例の花火大会が行われた。一緒に花火を見に行った友人が、

「何で平日にするんやろう、土日の方がみんな見に来れるのに」とこぼす。

「え、このお祭りは曜日関係ないよ」

地元の花火大会は神様への奉納として行われているので、開催される日付は決まっている。

説明しているうちに、ふと沖縄での思い出が頭によぎった。沖縄で見かけたあのお祭り、何だったんだろう。

・・・

3月の初め、沖縄から帰る日のこと。

まだ時間があるからと、空港へ行く前に国際通りで沖縄そばを堪能した。

やっと楽しんだ本場の沖縄そばは絶品!

その後も公設市場を周ったり泡盛のジェラートを食べたり、それこそお祭りの屋台のように堪能したのだった。

ひと通り楽しんで、空港へ向かおうかと歩き出したとき、駅の手前に沢山の人、そして威勢の良い掛け声。

その中心に大きな旗!

『もう時間ないのに〜!』と思いつつ、写真を撮って、数分見て、後ろ髪を引かれるように空港へ向かった。

・・・

後から調べてみたところ、“道ジュネー”と呼ばれる伝統的な行事だとわかった。

言葉では聞いたことがあったけど、あれが道ジュネーだったのか!

本来は旧盆に行われる道ジュネー。

私が見たのは、国際通りに新しくオープンしたお店が、開店祝いとして行ったもののようだった。

開店祝いであの規模…!

何て豪華なんだろう。

調べるまではお祭りだと思っていたくらいの活気。

みんなでお祝いする沖縄の雰囲気を更に好きになった。

道ジュネーで使われる旗頭(はたがしら)は、集落ごとにデザインが異なり、その集落のシンボルとして大切にされています。旗頭は、長さ約8.5メートル、幅約3メートル、重さ約70キロにもなり、青年たちが掛け声をかけながら、交互に掲げる姿は圧巻です。親からの子へ、兄から弟へなど、次の世代へと引き継がれていく大切な伝統なんだそう。

もうすぐ来る旧盆では、もっと大規模な演舞が見られるのだろう。

『いつかまた見られる日が来れば良いな。』と、また沖縄に想いを馳せるのだった。

首里石鹸 星見 せいか