泡盛は“強くて酔うお酒”というイメージが強かった。
それと同時に、父がよく晩酌にちびちびと飲む姿が浮かぶ。
興味本位で父のグラスに鼻を近づけると、泡盛独特の強い香りがツンとして、思わず身をひるがえしたのだが、まだ違和感の残る鼻に、少し遅れてふわっと甘い香りがすることに驚いた。
「美味しくなさそうだろう?」と笑いながらも、頬を赤らめ美味しそうに飲み続ける父。そう思うのに、なぜ飲むのかが分からず首をかしげる私を見て、父はさらに笑った。
そんな泡盛の印象がガラリと変わったのは、「ヤシチヌウグァン(屋敷の御願)」だった。ヤシチヌウグァンは沖縄のお彼岸で行われる家や屋敷、そしてその家に住む家族を守護する神様を巡拝する伝統行事。当時は、古くからの風習だということは知らず、祖母の膝に座り、見よう見まねで手を合わせ、ユタが唱える言葉を聞きながら、子どもながらに家族の健康を願った。
拝みを終えるとシルカビ(白紙)を燃やし、供えていたお酒を3滴ほど掛けるのだが、じゅわっと蒸発する泡盛の強くてどこか甘い香りと、家じゅうに広がる線香の香りに包まれて、不思議なほど穏やかな気持ちになったのを覚えている。
今振り返れば、泡盛はいろんなカタチで私たち家族を笑顔にしてくれていた。大人になり、泡盛の香りを感じるたびに、幸せな記憶がよみがえる。きっとこれから先も、泡盛は私たち家族の笑顔を育み、幸せを創るものになっていくのだと思う。
祖母から父へ、そして父から私へ、繋いできた家族の絆を、いつか娘にも感じてもらいたい。
首里石鹸 伊波みか
どこか懐かしく、クセになる「泡盛酒かす×カーブチー」の香り
泡盛酒かすを使用したスキンケアシリーズを昨年11月より販売。シリーズの香りにもこだわり、泡盛の香りに沖縄で古くから食されている柑橘類「カーブチー」の爽やかな香りを組み合わせ、ほんのりと泡盛を感じさせる首里石鹸ならではの香りが生まれました。強すぎないスッキリとした香りが特徴です。
【発売1周年記念】
泡盛酒かすスキンケアセット販売中
「泡盛酒かすシリーズ」が販売から1周年を迎えることができました。ご愛用いただいている皆さまに感謝の気持ちを込めて、発売1周年記念「泡盛酒かすスキンケアセット」を全店で販売中です!
シリーズとして揃えて使うことで、より効果を感じていただけるかと思います。 ぜひこの機会にシリーズでお使いいただけますと幸いです。
・販売期間:2024年11月1日(金)~11月30日(土)
・販売店舗:オンラインショップ、各ギャラリーショップ