初めてそうめんチャンプルーを作ったのは、沖縄旅行中だった。
当時、約10年前。友だちと1ヶ月間沖縄旅をしており、お金がなくゲストハウスに泊まっていた。お金がないくせに毎日飲み歩くか弁当を買って食べるという暮らしぶりだったけれど、ふと友だちに沖縄料理を作ってあげたい気持ちになったのだ。
沖縄料理といえばチャンプルーでしょう!と張り切り、ビールに抜群に合うそうめんチャンプルーを作ることにした。
早速材料を買い込み、帰って早々にクックパッドでそうめんチャンプルーを検索。一瞬でできそうだと踏んだ私は、友だちが帰ってきてから作り始めることにする。
友だちはすぐに帰ってきて「今日ごはんどうする?」と聞く。私は「ふふふ。今日はなんと、私がそうめんチャンプルーを作ります!!!!」とドヤ顔。友だちは「えっ?!作ってくれんの?!いいの?」と嬉しそうだ。
「たぶん一瞬でできるから、ビール飲んでていいよ!もう作っていい?」と張り切ってそうめんを茹ではじめた。
が、しかし。
30分ほど経過したとき、目の前にあったのは失敗したそうめんチャンプルーの山。山積みの、べっとりしたそうめんと野菜である。
なにこれ?
そう、そうめんチャンプルーは難しかった。
茹で時間や炒め方に注意してみてもうまくできない。私にはそうめんチャンプルー作りに必要な「なにか」が欠けている。それはきっと慣れとか感覚のようなもので、何度挑戦しても作れる気がしなかった。
気軽な気持ちで挑んだ私はすぐに挫折し、友だちと笑いながら、まずいそうめんチャンプルーをせっせと食べた。
その旅をきっかけに移住して、10年。
私は未だにそうめんチャンプルーを作るのがこわい。ということを書きながら、なんとなく作ってみようと思った。失敗したっていいや、とレシピを見ずに作ってみる。するとなぜか、いとも簡単においしくできた。
なぜうまくできたのかは分からない。
同じ材料、同じ工程で作ったはずだ。
もしかしたら、沖縄に住み、結婚し、子を育てる暮らしが、あのとき私に足りなかった「なにか」を育んだのかもしれない。
10年はあっという間だった。これからはこわがらず、時々こうしてそうめんチャンプルーを作ろうと思う。
ライター
三好優実