Vol.197 意味がないことに意味がある。 | ブログ SuiSavon -首里石鹸-

子どもの行動を見ていると「それって意味ある？」と聞きたくなることが多々ある。

お散歩中に必ず右側から電柱を通らないといけないとか、宿題の本読みには多すぎず、でも少なすぎず、適度に合図地を打たないといけないとか、、、
大人からしたら「あぎじゃびよ～（驚いたときやあきれたときに思わず口にする言葉）」と感じる行動にもなんだか一生懸命だ。

小学校に上がり、私の家にお泊りがしたいと言い出した従姉妹を泊めた日の夜。
お風呂が好きな従姉妹を先に湯舟に入れ、たまのメンテナンス、「ボタニカルナッツボディスクラブ」を塗り始める。

面倒くさがりの私には、“全身こまめに！”は向いていないので、今日はここ～と決めて、のんびりケアを続けているのだが、そんな私を食い入るように見つめる目が。

そして「ねーねー（お姉ちゃん）ゆーなーもやりたい。」と一言。
ここで断ると、拗ねて寝る前が大変だろうな～と思い、「一回だけね。」と言うと、嬉しそうに腕をだしてくる。

つるつるすべすべで、スクラブなんて必要ないであろう腕に、薄―く塗ってあげていると、「これ、気持ちいね！」と笑顔で言われる。「そうね～？よかったさ～。」と返すと、「うん！なんか、かわい～かわい～（頭なでなでのこと）されてるみたいー！」と返された。

そういえば、小学校に上がってからは、小さい頃のように無条件に褒めることが減っていたかもと思い、「ゆーなーは、いつもかわいいな～」と言いながら優しく頭をなでると、「も～くすぐったいよ～！」と言いながらも、満面の笑みがこぼれた。

規則的な寝息が聞こえてきたことにほっと安堵がこぼれ、大変だったけど、たまにならいいかと考えながら、ずり落ちたブランケットをかけなおす。
途中、こつんと当たった腕に、思わず動きを止めると、「…おもち。」と呟く声。

“おもちじゃないよ～”と思いながらも、そのくらい肌がもちもちになっているのかと嬉しさがこみあげる。「大人でも無条件で褒められるのって嬉しいよね。」と呟き、明日はゆーなーにいっぱいかわいいと伝えようと思いながら、眠りについた。

首里石鹸　中里有紀子